風景写真家の山下峰冬です。沖縄の陸上と水中の自然風景を中心に撮影しています。
今回手にした「EOS R6」は、最大約2010万画素のフルサイズセンサーによる高画質に加えて、待望のボディー内5軸手ブレ補正機構を搭載。抜群の機動性を兼ね備えたミラーレスカメラです。私が最も期待しているのは、EOS Rシリーズの中で突出した高感度性能です。
このページではEOS R6のレビューと、おすすめしたいアクセサリーについて語っていきましょう。
公開日:2020/8/31 / 最終更新日:2023/7/12
風景写真家の山下峰冬です。沖縄の陸上と水中の自然風景を中心に撮影しています。
今回手にした「EOS R6」は、最大約2010万画素のフルサイズセンサーによる高画質に加えて、待望のボディー内5軸手ブレ補正機構を搭載。抜群の機動性を兼ね備えたミラーレスカメラです。私が最も期待しているのは、EOS Rシリーズの中で突出した高感度性能です。
このページではEOS R6のレビューと、おすすめしたいアクセサリーについて語っていきましょう。
【写真家紹介】
山下峰冬(やました・みねふゆ)
1979年、愛知県生まれ、沖縄在住。写真家を志して沖縄へ渡り、独学で写真を学ぶ。2011年より写真家として活動開始。陸上と水中を隔てることなく、独自の感覚で沖縄の自然を表現している。2019年、キヤノンギャラリーにて写真展『and Beyond ―そして、まだ見ぬ沖縄へ―』を開催。日経ナショナル ジオグラフィック写真賞2019審査員奨励賞受賞。
山下 峰冬氏 ホームページへ
EOS R6とRF24-105mm F4-7.1 IS STMとの組み合わせは驚くほどコンパクト。歩き回って撮影するのに最適でした。24〜105mmの焦点距離は、心惹かれた風景のほとんどを収められてしまうほど使い勝手がいいです。
軽量だから、いろんな角度から風景を見てみたくなる余裕ができます。機材の重さによる心の制約を受けることなく、純粋に旅を楽しめる。それでいてEOS R6は高画質。フルサイズならではの柔らかなボケ味を生かした本格的な撮影も可能です。
「風景の撮影は、こうでなければいけない」という呪縛のようなものから開放され、もっと自由でいいと気づかせてくれました。カメラが軽量であることは、新しい作品を生むきっかけになる。そう実感しました。
今回はRF24-105mm F4-7.1 IS STMに加え、数本のRFレンズをカメラバッグに入れて撮影に出かけました。夏の暑い時季は機材の重さで気持ちがなえてしまいそうになりますが、EOS R6中心の組み合わせなら足取りも軽快。繊細に変化する風景への感受性まで冴えわたるようでした。
電子シャッターで最高約20コマ/秒、メカシャッター/電子先幕使用時で最高約12コマ/秒の高速連続撮影が可能となったEOS R6では、風景派の人もぜひ「動きもの」にチャレンジしてほしい。EOS Rから進化したAF性能も相まって、ねらった被写体を着実にとらえられる確率は格段に向上しています。
今回は、波の撮影に使用してみました。虹が出ているわずかな時間に、構図全体のバランスに気を配りながらもストレスなく波をとらえることができました。EOS R6は、風景写真に動きのある要素を盛り込んだ、新しいイメージを生み出せるカメラだと感じます。
EOS R6の大きな特長である優れた高感度性能、ボディー内5軸手ブレ補正機構を組み合わせると、撮影シーンの幅が一気に広がります。
静止画撮影では常用で最高ISO102400の高感度撮影が可能。下の夜空の写真は、ISO感度40000という思い切った高感度での撮影ですが、驚くほどノイズが抑えられた画質が得られました。なんとか写るというレベルではなく、作品として耐えられるほどのクオリティー。夜の手持ち撮影も、ひとつの新しい撮影スタイルになると感じます。
部屋の窓から見上げた夜空や、旅先でふらりと出かけた夜の散歩道など、「美しい」と感じた瞬間を、その場ですぐに作品として残せる。これは手持ち撮影の大きなメリットです。タイミングを逃さず、その場の心の動きをよりダイレクトに写真に反映できます。
ボディー内5軸手ブレ補正機構は、レンズの手ブレ補正機構との協調で、最大8段分もの手ブレ補正効果が得られます。今後はさまざまなシーンで、大胆な発想を生かした撮影に挑戦できるようになるでしょう。
EOS R6と相性のいい、おすすめのアクセサリーを紹介しましょう。コンパクトなカメラを持ち歩く撮影スタイルには、コンパクトな三脚が便利。さまざまなシーンを手持ちで撮影できるEOS R6ですが、シビアな構図決定が必要な場面などでは、どうしても三脚が欲しくなります。
そんなときのために私がカメラバッグに忍ばせているのは、Leofotoのミニ三脚「MT-03+LH-25」。その小ささと価格からは想像できないほどしっかりとした作りで、決めたい構図でピタッと止めることができて重宝しています。
卓越した高感度性能や、動体撮影にも向くAF性能や高速連続撮影。それらが1つのボディーに集約されたEOS R6は、幅広いシーンに対応可能な信頼できるカメラです。しかもコンパクトでありながら高画質とくれば、機動性を生かしてさまざまな場所へ連れ出したくなってしまう。
このカメラと一緒に、風景写真の新しい在り方を模索してみたい。そんなチャレンジ精神をかきたてるカメラだと感じます。
EOS R6と相性のいい、コンパクトな三脚。その小ささと価格からは想像できないほどしっかりとした作りで、決めたい構図でピタッと止めることができて重宝しています。